後藤樹声 インタビュー

2009年7月

聞き手:ゆみ

話し手:後藤樹声(14歳)2009年卒業

兄が立ち上げ当初よりまっくろくろすけに通っていた。自分も4歳になった日から参加しだす。その後14歳まで10年間まっくろくろすけに通う 


1.卒業してから現在まで3ヶ月くらいになりますが、どうしていますか。

まっくろを卒業したっていう実感は全然ない。3ヶ月たっても、あんまり変わってないって感じだけど、変わったといえば、めっちゃ遊んでる。まっくろにいたとき以上に。でも卒業したっていうだけで、そこでなんか変わるっていうのはなかったかもしれない。

家から出なくなったけど、体を動かすために、最近は近くの公園にサッカーの練習に行ったり。

ギターの練習量が増えた。作詞作曲に使うために、パソコンで調べて勉強してる。

今は、勉強と、漢字もがんばってしてる。

音楽は、勉強っていうより、CDとセッションみたいな。感覚で覚えていく方が俺は好きだから。そのほうがやりやすいし、勉強っていう意識はない。

でも漢字はイライラするくらいキライ。けど、必要かなあと思って。

まっくろにいたときより充実してると思う。まっくろ楽しかったけど、今の方がすごく濃い。

 

2.メンバーとして通っていたときの何か印象的な出来事は?

講演会でしゃべったことは、すごく緊張したし、いい経験になった。

2回講演会に出たけど、本田健さんの講演会のときの方が、デモクラティックスクールのことを知らない人向けで、単純な質問が多くて楽だった。

「楽しかったことは何?」という質問があったけど、イベントとか「何か」が楽しいんじゃなくて、「まっくろ」が楽しかった。今思えば、ただまっくろに行って、友達と遊んだりするのが楽しかった。ふつうのまっくろが好きだった。

 

3.まっくろで何か身についたこと、役に立ったことがあれば教えてください。

まっくろで多分、いい感じに育った。

俺の今までの人生だと、14年しか生きてないけど、まっくろで学んでこうなったというより、まっくろは区切りかな。

自分の中で今の自分ができて、その後ろになったものは、まっくろじゃないのかなって思ったりするけど、そういうきっかけっていうか、いろいろ作ってくれたのはまっくろ。

 

自分のことを言えなかったけど、言えるようになった。自分の意見が言えるっていうのはすごいなあと思う。でもそれは学校に行ってても、まっくろに行ってても、できる子はできることだから。

まっくろで学んだことって言われると、俺はあんまりわからない。どこでも学んでくるし。

考え方はうみくん(兄)にすごく影響を受けた。

友達と話していて、それはすごいと思ったり、自分なりの解釈で、またすごい考え方に変えてみたり。

数年前にレインボーキャンプに行ったのは、本当に大きかった。あれで変わった。レインボーキャンプに行ったら、外でも今の自分が出せるようになった。人と接したいなと思ったのが初めてだった。それで人とちゃんと話せるようになったし、これから自分のやりたいことも見え始めたから、レインボーキャンプにはちょっと、感謝。

 

今の自分の考えが、何でも自分次第だから。今しあわせだって思えるのは、自分がしあわせだと思ってるからしあわせになるだけ。すごくしあわせだなって思うことを不幸だなって思ったら、すごく不幸になると思う。

 

4.レインボーキャンプに行ったのはまっくろにいたとき。その辺りからじゅなくんは卒業に向かって歩き出して、そしてまっくろを卒業した。これからしてみたいことは?

スケールでかいよ。世界一周したいです。いろんなとこの景色とか、空気とか、人とか、そういうのに触れてみたい。

あとは、一気にスケール小さくなるんだけど、ライブとか。世界一周ってさ、ひびきだけの問題でいうと、でかい。

ライブはまだ全然だし、ちょこちょこ小さいところで、イベントとかでやれたらいいなって。ライブなんて簡単だよ。外で、ギター弾いて歌えば、もうライブだから。

あとは、遊びつくしたい。もうムリっていうくらい、遊んで、老後を楽しむ(笑。

今月中に、ボイトレに行く。っていうのを、がんばる。俺にとってはこれはでかい。すごくこわいよ。でもおもしろい。行きたくないなあって思いつつ、歌うまくなるなら行きたいなあ。まぁたぶん行くと思う。探す。(後日談:その後行ってます。)

 

5.将来どんなふうに生きていきたい?

理想としては、はたちくらいまでは、ライブとかいろいろ遊んで、そこから本気で音楽をやれたらいいな。どこからかわかんないけど、最終的には自給自足で暮らせたらいいなっていうふうに思ってる。一回プロになって、ちょっとそういう世界を見て、いろんな人とつながって、みんなでいろんなことをするコミュニティで、自給自足をずっとやるのが、一番いいかな。しんどいこともあるだろうし、楽しいこともあるだろうけど、どっちみち死んじゃうんだし、それだったらデカイこととか、小っちゃいことでも、何でも自分がやりたいと思ったことは、やっていきたいな、と。最終的に、好きな人たちと一緒にずっといれたらいい。

 

6.遊びたいという言葉がたくさん出てきたけど、具体的には?

自分が楽しいと思うことは全部やる。姫路でもうすぐ浴衣祭りがあるから、それに行ったり。海に行ってみんなでバーベキューしたり。夜みんなで集まって、はしゃぐ、「夜会(やかい)」ってしたらおもしろいなってこの前友達と話したり。今は、俺はみんなで集まって、はしゃぐみたいなのが遊ぶっていう感じ。自分が楽しいことを遊ぶっていう風に俺は言ってます。

 

7.おんなじぐらいの年の人たちは、学校に通って授業を受けている。それに対して、まっくろくろすけで過ごしてきたことをどう思う?

俺は俺。

勉強したいって思ったら、自分でもできるし、まっくろで勉強したいって言ったら、話し合って、勉強教えてくれる人を呼ぶこともできる。親に教えてもらうこともできる。

まっくろが自由って言ってるけど、考え次第で変わるだろうって思って。俺の場合は、漠然と自由に何でもやっていいよって言われたら、何にもできなくなるほう。ある程度、決まりがあったほうが行動しやすい。やっぱり合ってる方に行った方が俺はいいなと思う。そういうことを考えられる親がいたら、それは素晴らしいことなんじゃないでしょうか。

でも今は、学校行く時間がない。俺は今は学校もまっくろも行かずに、自分の道かな。

 

8.学校にはまったく行かずに、幼稚園か保育園には一、二週間だけ行った。そのときのことで何か覚えていることは?

ひとりだけ浮いてた。すごく話しかけてくれるし、仲のいい友達もできてたけど、慣れてないし。それで、みんな小っちゃいなって思ったのを覚えてる。鉄棒で、みんな回れないのに俺だけ回れて。俺が行ってるときに誕生会が一回あって、みんなで踊ったりするんだけど、それがひたすらにイヤで。たぶん恥ずかしかったんちゃう。子どものときはそういう恥ずかしかったとかばっかり。

もうまっくろの方が楽しいし、行きたくないって言ったと思う。たぶん。

今も高校に行く予定はない。高校に行って、自分の人生に何か影響があるかもしれないけど、今考えてる時点ではそんなにないって思うから行かない。学校よりやりたいことが多い。

 

9.4才年上のパートナーがいる。年の差についてはどう感じてる?

あんまり感じない。4才離れてるって感覚がない。ずっと一緒にいたし。俺がリアルに記憶ないころから、付き合いが始まってるから。まっくろにずっと通ってたから、そういう上下みたいなのは全然ない。お互いに。

今年はたちの子とは6才違うんだとびっくりするけど、やっぱり関係ないなあと。年以前に、人は人、友達だし。

年上の人としゃべっていて、年の差を感じないと言われる。14歳って言われたことないし。

考えてることはすごいよ。自分で言うけど。

年下の子とも話すしね。語るの好き。

 

10.まっくろくろすけは、家庭の雰囲気と変わらない感じ。家とは違う刺激を求めて、毎日通う?

友達がいるし、家にいてもあんまりやることがないから。俺の場合、月曜日から木曜日まではまっくろの日っていうので、定着しちゃってた。まっくろでやりたいことがあるときもあるし、ないけど、とりあえずまっくろ行こって。

家ではできることが限られてる。遊園地に行きたいって言っても、親の都合で行けないこともあるけど、まっくろだったら、ミーティングで通して、みんなOKってことになったら行けるし。だから、まっくろは行動範囲が広がる。できることが違う。家っぽいけど家とは全然違う。

 

11.将来自分の子どもに、どんなふうになってほしい?どんな過ごし方をさせたい?

自分の子どもに、まっくろみたいなところに行かせたいっていうのはなくて、子どもが選んだらいいと思う。小っちゃいから難しいかもしれないけど、どっちも行かせてみて、どっちでもいいよって言う。   もし両方やだって言うなら、家にいたらいいじゃないって。親がそういう感じだった。本当にその子に合ってるとこに行かせてあげたら、その子はすごくいい感じに育つと思うから。

その子が育ちたいように育ってくれれば、それでいいんじゃない。俺がどうこうするっていうのとは違うと思うから。育つように育ってくれればいい。