学校生活と学び・学校運営について
湘南サドベリースクールの回答
人によると思うけど、生活するのに必要な読み書き計算は自然と身につきます。
(湘南サドベリー メンバー、スタッフ)
デモクラティックスクールさいたまあみゅーずの回答
いらない。人に言われるよりも自分で考える事が大切だから。もしも配慮がなくて問題が起きたとしても、 子ども自身で責任を負う必要がある。大人の配慮がいる時は、子どもが自分で大人に配慮を求めるから大丈夫。(あみゅーず一同)
西宮サドベリースクールの回答
サドベリースクールは子どもたちが自由に過ごせる場所です。
学校の中では社会に近い環境で過ごしているため、活動や食事面・外出(安全面の管理)に関しても自分たちで考えて行動をしていきます。
大人の管理としての見方ではなく対等な人間の立場として気になることがあれば意見を言うことも出来ます。
管理された環境の子どもたちに比べ、サドベリーの自由な環境で育った子供たちは自分のことについて自分で責任を持って動く必要があります。
自由の中でも食事やゲーム、子どもたちでの外出・安全の管理についても自分で考えながら動くことになるので一般の方が思うほど食事が荒れたり、ゲームばかりでだらだらしたり、外出で危険な行為を行ったりなどは西宮サドベリースクールの20年以上の歴史の中ではありませんでした。
サドベリースクールの子どもたちは自分のことを自分で大切に考え、社会の考え方などとも合わせながら自分の価値観をきちんと持った大人になることができます。(西宮 スタッフ)
デモクラティックスクールくまのびの回答
社会性のとらえ方にもよりますが、毎日ここで起きていることを見る限り、少人数のデモクラティックスクールでも十分に社会性を身に着けることはできると思います。
周囲の人とよい関係を持つ能力が、いわゆる「社会性」のざっくりした解釈かなと思いますが、「よい関係」の具体的な形にはバリエーションがあるでしょうし、そのために必要な能力もいろいろな力の総合で、人によっても形がちがいそうです。
社会常識一つとっても、学校と社会でちがい、集団によってちがい、さらに国境を超えれば変わります。
考えるほどに深堀りできてしまう「社会性」ですが、普通の学校出身でも社会に出てから人間関係でつまずく人が少なくない現実を見ると、学校に所属してすごせば自動的に身につくものでもなさそうです。
突き詰めると、集団の大小によらず、一対一の関係の中で自分と相手を両方大事にできる能力が基本で、あとはその積み重ねではないかと思います。
特に、集団のプレッシャーで自分が押しつぶされるケースがみられがちな社会では、社会性を語るとき、自分を大事にできる能力がセットで重要だと思います。
小さいスクールでも、家庭ではなく社会です。
デモクラティックスクールでは、子どもの人間関係に大人が割って入らないので、自分と相手、ときにはスクールコミュニティを全部大事にするにはどうしたらいいのか、自分なりに考えて決める経験、その結果を受ける経験を、長くいるほど繰り返すことになります。
ベースには、一人一人の存在を対等に扱ってコミュニティを作っている積み重ねがあります。
社会に出てから入った場所によって、カルチャーショックが仮にあったとしても、自分と相手とコミュニティを大事にするにはどうすればいいのか、というチャレンジであることはずっと一緒です。
それを実践で学ぶ場には十分なっていると思います。特に、社会性を語るときに見落とされがちな、自分を大事にする力が育つ場としては、とてもよい環境ではないかと思います。
(くまのび スタッフ)
三河サドベリースクール・シードームの回答
社会性を「自分を大切にしながら周りの人と円滑な関係を築くこと」とするなら、身につくと思います。人数は少なくても、自分らしさが大切にされている学校なので、よりそれぞれの価値観の違いが表れることが多いです。そのような中で仮に人間関係のトラブルが起こったとき、多くの場合は大人が解決して終わるものでも、サドベリースクールでは、自分の判断で、話し合うなり、助けを求めるなりして解決する必要がでてきます。解決する過程で、「自分にも相手にも大切にしたい思いがあって、それをお互いに納得できるような答えを探していく」という経験をするので、そこで自然と社会性が身についていくと思っています。(シードーム生徒スタッフ)
スタッフについて
デモクラティックスクールさいたまあみゅーずの回答
あみゅーずのスタッフは、 いつも対等について考え行動します。 そして1番近くでメンバーを見守って、 メンバーが助けて欲しいときに助けるなど、 メンバーの活動の応援をするのが仕事です。(あみゅーず一同)
三河サドベリースクール・シードームの回答
シードームでは「スタッフについて」をみんなで話し合って、以下のように決めています。
※いつでも話し合って変わっていく可能性はあります。
〈スタッフの理念〉
1.スタッフは、生徒が自らの意思でやろうとすることを信頼する。
2.スタッフは、生徒がやりたいことをやれる環境を生徒とともにつくる。
3.スタッフは、1と2について悩み探求し続ける存在である。
〈仕事内容〉
・まずは生徒のサポートを優先する
・スクールをよりよくするための事務、作業をする
〈守ること〉
・頼まれていない状況で個人の活動についての提案はしない
・恥ずかしいことや意図せずやっていることに対して状況を伝えるのはOK
・基本全員と仲良くするつもりでいる
・生徒が自分のやりたいことができる環境をつくる
(シードーム生徒スタッフ)
湘南サドベリースクールの回答
・魚の検定を受けて資格を取ろうとしているが、
スタッフは魚に詳しいわけではないので、図書館で本を借りて勉強している。
・オランダへ交換留学へ行くために英会話を勉強するのに、
技能サポーターで教えてくれる人がいたので、スクールに呼んで教えてもらった。
自分で調べたり、教えてくれる人を呼んだりして、自分でやりたいことをやれる環境を作っています。
それをスタッフがサポートすることもできます。(湘南サドベリー メンバー、スタッフ)
デモクラティックスクールくまのびの回答
知り合いのネットワークに技能のある方がいたために、子どもたちが「やりたい」となり、実現したことはいくつかあります。(カヌー教室など)
ゼロから探した実例はまだうちのスクールではありませんが、子どもたちはまずインターネット上で自由に調べますし、制度は特にないけれど、スクール外の人のつながりの中に多様な技能を持った方々もいます。
スタッフに相談されたら一緒に考えたり探したりすると思います。
授業という枠による制約がない分、普通の学校よりも、広く社会のリソースを活用する自由があります。
それを存分に活かしていくだろうと思います。(くまのび スタッフ)
将来、進路について
デモクラティックスクールまっくろくろすけの回答
進学する人、働く人、家で過ごす時間をとる人など、さまざまです。スクールの中では時間がたくさんあり、自分の興味のあることを好きなだけすることができました。また、興味がなかったらしないこと、興味がなくなったらやめることもできました。そこで、自分の好きなこと、得意なことに気づいたり、どう生きたいかを考えたりすることができました。それを基盤に自分でこれからの人生をどうするか考え決めている人が多いです。スクールでの主体性を尊重された生活が活きています。
また、コミュニティによる自治の生活も基盤になっています。OBOGのことをリサーチに来られた方からは「みな価値観や考え方は違っていた。共通していたのは、こちらの質問をしっかり理解しよう。真摯に答えようとした姿勢。他のグループよりこの点が顕著だった。」と言われました。多くのOBOGが「新しいところでも単に言われたことだけを決められた方法でするだけではなく、自分で見つけ工夫して行動する力がある」と言っています。自分の子ども時代を振り返り、多くの人の支えで、楽しい時間を過ごすことができたと周りへの感謝の気持ちをもっている人も多くいます。
具体的な進路:高校・専門学校・大学・大学院進学、資格業(保育教諭など)、自営業(レストラン、デザイン事務所など)、会社員(国際経理など)、専業農家、グラフィックデザイナー、自動車整備など
(まっくろくろすけ一同)
三河サドベリースクール・シードームの回答
進学した人、バイトをしている人、資格や趣味にチャレンジしている人、いろいろいますが、みんなより良く生きるにはどうしたらいいか自分と向き合っている印象です。スクールを出て、世間との当たり前の違いに直面して、自身がマイノリティーなんだということに改めて気づかされることもあるでしょう。しかし、違いに気づくことでスクールで得た学びを再認識し、より自信を持つことにつながっているようにも感じます。その土台の上に、スクールの外での新たな学びを積み重ねながら、自分が本当にしたいことは何か、どういう人生を歩みたいかを、追求し続けているのだと思います。(シードーム生徒スタッフ)
デモクラティックスクールまっくろくろすけの回答
進学・就職の相談があった場合、スクールにある情報を提供したり、一緒に調べたりしています。OBOGで同じ道を選んでいる人に話を聞かせてもらったり、職業体験できるところを探したりすることもあります。
本人が希望すれば高校進学、高校卒業程度認定試験対策、大学進学についての勉強もサポートしています。スタッフと個別に勉強する子もいれば、何人かで一緒に勉強する子もいます。慣れてくると、自習に変える子もいます。わからないところだけ、聞きに来る子もいます。塾とは違うので、あくまでも本人の主体性・自主性が大切になります。(まっくろくろすけ スタッフ)
西宮サドベリースクールの回答
スクールとして子どもたちに対して特に進学先や就学先の相談のための特別な時間を作ることはほぼありません。
サドベリーの子どもたちは小さいころから自分のことを自分で考えて過ごしていくため進学先や就職先に関しても自分でゆっくりと時間を掛けて考え、色々な人たちと話し、自分で自分の進路を決めていくことになります。
「自分で自分の進路を決めていく」と言うのが一番中心にあるなかで日頃の会話の中でスタッフ・生徒同士との意見交換が活発に行われていたり、アドバイスをすることもあります。(西宮 スタッフ)